安住紳一郎さんが2009年11月にTBSラジオ『日曜天国』の中でしたトークの書き起こし。前週に失敗した長風呂でかいた汗を採取し、そこから塩を作るという挑戦に万全の準備の上で再びトライしていました。
(安住紳一郎)さて、実は先週、いろいろ皆さまからメッセージをいただいて。お叱りのメッセージも大変多かったんですけども。
(中澤有美子)はあ。
(安住紳一郎)『日曜日の朝から、そういう話はやめてほしい!』というようなお叱りが7割。『いいぞ、いいぞ。やれ!』っていう人が3割くらい。
(中澤有美子)あ、そうでしたかー。
(安住紳一郎)でも、逆風の方が、前に進む癖っていうのが私にはありまして。
(中澤有美子)(笑)。そうですよねー。
(安住紳一郎)ちょうどあの、1年に1度ぐらい、こういう類の話をしているんですけども。ちょうど、もうあれから1年ぐらいたちましたね。ちょうど、昨年のこの時期には、過敏性腸症候群の私のお腹をして、歩道橋を上った場合に、上りが辛いか?下りが辛いか?
(中澤有美子)(笑)
(安住紳一郎)あるいは、その1年くらい前になりますと、秋田ドトールでの小学生に言われた一言という。
(中澤有美子)そうそう(笑)。それぞれもう1年前なんだ(笑)。
(安住紳一郎)それぞれ、1年スパンで皆さまにお伺いを立てて。いかがですか?という。まあ特にね、こういう秋のいい陽気の頃合いにご提供するのが、いちばん角が立たないだろうということでお届けしている・・・
(中澤有美子)(笑)。あー、もう1年たつとは思えない。やっぱり衝撃度が強かったんですかね?
(安住紳一郎)比較的、品のある放送というものを自負している私たちにとっては、まあ大変鬼門とも言われているんですけども。まあ、私のドラフト第八位的な・・・(笑)。ものなんですけども。今日はそういう、日曜の朝に相応しくないお話をさせていただきたいと思います。
(中澤有美子)はい。
(安住紳一郎)まあ商売をしている立場上、こういうのもなんですけども。今週は思いきって、ダイヤルを変えてみるのもいいと思います。
(中澤有美子)(笑)。言っておく?先に?
(安住紳一郎)先に申し上げておきます。マイナス情報を進んで開示いたします。
(中澤有美子)まあ!
1週間前の話の振り返り
(安住紳一郎)ちょっと話が遠回りになりましたが、先週、話したことなんですけども。ちょっと行儀が悪いんですけども、私は風呂に本を持って入る癖がある。湯船に浸かりながら本を読むのが生活の楽しみなんですという話をしました。(中澤有美子)はい。
(安住紳一郎)また、1時間、2時間と家族もいないものですから、長々とお風呂に入っています。そうしますと、いい具合に、額から、あるいは頬からと、汗が吹き出してきまして、大変に気持ちがいい。本を読む小机がわりに洗面器を逆さにして浮かべていたところ、気づくと、そこにしたたる汗が偶然溜まっていた。
(中澤有美子)(笑)
(安住紳一郎)やおら私の好奇心に火がつきまして、では、1時間2時間入っていると、どれぐらい溜まるものなのだろうか?やってみよう!汗がたくさん出るのは、うれしいと思うんですが、皆さんはいかがですか?
(中澤有美子)あ、うれしいです。自分の汗がこんなに出たな!って思って。
(安住紳一郎)運動、スポーツなどをして、『いやー、結構汗、かいちゃったな!いや、もう背中、ビチョビチョだよ。困ったな。風邪ひいちゃうな』なんて、ちょっと嫌そうな、不快そうな表情を作りながら嘆くものの、一方心のどこかでは絶対うれしいような気持ちがありますよね?
(中澤有美子)(笑)。あります、あります。うん。
(安住紳一郎)こんなに汗かいちゃった・・・なんか俺ってすごくない?みたいな。
(中澤有美子)(笑)
(安住紳一郎)Tシャツなんかこう絞って、汗が出たら勲章をもらったような気持ちになる。ですよね?
(中澤有美子)いやー、もうそんな、なったことないです。本当、羨ましい。
(安住紳一郎)また、先週の繰り返しになりますけども、自分の体から出るものというのは、とても興味がありますよね。
(中澤有美子)そうですよね。
(安住紳一郎)他人のものは本当に、反射的に憎しみがわきますけども。自分の体内から出るもの。特に固有名詞はあげませんけども。まあ、ここがいちばん嫌われる要因ですが。『どう?えっ?こんなに出るの?』とか、『こんなに取れた』とか。じっと見ちゃう。『あっ、珍しい!あれ?はじめて?』とか。『どんな匂いなんだろう?』とか。『どうしてこういう形状になるの?』とか。
(中澤有美子)(笑)。そのへんで!もうそのへんで!そうそうそう(笑)。はい、ストップ。
(安住紳一郎)私もこう、そのお風呂場で、洗面器に溜まった自分の汗を見て、ものすごい達成感を感じたわけですね。とても満たされた気持ちになった。
(中澤有美子)よかった!
(安住紳一郎)しかし、もうひとつの感情が、小さく芽生えていることにも気づいたんですね。この溜まった汗を捨てるのがもったいない。
(中澤有美子)(笑)。そうだったんですよねー。
(安住紳一郎)独身男一人暮らし、秋の夜長に風呂場でここから迷走が始まります。私の好奇心の火薬庫に火がつきました。もう大爆発です。
(中澤有美子)(笑)
(安住紳一郎)事故としか言いようがありません。ドーン!まあ、ちょっとね、どれぐらい汗が出るのかな?っていうところの興味まではね、みなさんお分かりになると思うんですが。ドーン!と爆発いたしまして。この汗から、塩を作ってみたい。
(中澤有美子)(笑)
(安住紳一郎)たくさん汗をかいて気持ちよかった。溜まった汗を見て、ものすごい達成感を得られた。じゃあ、こっから塩を作ったら、どんな幸福感を脳のセロトニンは運んでくれるんだろうか?
(中澤有美子)(笑)
(安住紳一郎)これ、たぶんすごい感動とか達成感があると思うんですよ。で、早速先週、塩作りを始めたんですよね。ただし、先週は失敗した。やはり1回分の入浴の量では足りないというのが、いちばんの失敗の原因のようだった。そこで私は、やるなら一度、ちゃんとやってみようと。
(中澤有美子)いいよー!(笑)。
(安住紳一郎)しかも、最高のものを作りたいのだ!
(中澤有美子)(笑)
(安住紳一郎)先週までの牧歌的なやり方を改めました。拙宅の風呂場、脱衣所はラボラトリーになりました。
(中澤有美子)(爆笑)
(安住紳一郎)もう実験室になりました。大げさじゃありません。いちばん気をつけたのは、まずは食品を扱うものとしてのいちばんの心構えは、安全。そして、衛生的であること。そこから始めました。
(中澤有美子)食品衛生(笑)。
(安住紳一郎)食品を扱うものとしてね。まず、お風呂の大掃除から始めました!
(中澤有美子)うわー、すごーい!えらい!
(安住紳一郎)それから、もう洗面器などはこれ、使えませんので。滅菌処理をされました、特大のシャーレを東急ハンズで買ってきました。これが高い。
(中澤有美子)へー!そんなのあるんですか。
(安住紳一郎)8千円くらいするんですよ。高い!
(中澤有美子)えっ、そうなんですか?
(安住紳一郎)7900円ですが。
(中澤有美子)直径どれぐらいするんですか?
(安住紳一郎)直径はですね、20センチぐらい。で、スポイトを使って、顔面に吹き出た汗を一粒一粒丁寧に吸い上げていきます。
(中澤有美子)(笑)
(安住紳一郎)あれから1週間。集めたものがこちらになります。
(中澤有美子)へっ!?(笑)。えっ、わー・・・
(安住紳一郎)こちらになります。
(中澤有美子)その瓶の中?
(安住紳一郎)ええ。これはですね、滅菌処理をされましたプラスチックビーカーの中で凍っていたものですね。いま、ちょうど湯煎をして溶かしているところなんですけども。
(中澤有美子)ああ、そうなんですか!
(安住紳一郎)ええ。ちょうど、冷凍されている時は三層にわたって冷凍されていまして。横から見ますと、地層のように三層担っていました。
(中澤有美子)あ、三回に分けてためたから?
(安住紳一郎)下から11月3日分、4日分、5日分となっております。
(中澤有美子)へー!
(安住紳一郎)火、水、木となっておりました。いま、少し湯煎が進んでおりますので、もうほぼ液体状に戻ってまいりました。
(中澤有美子)そうですね!
(安住紳一郎)しかもですね、この冷凍技術に関しましても、私の学生時代の知人が食品メーカーの研究所に勤めておりまして。ラーメンスープを鮮度を保ちながら冷凍保存するという技術を持っているメーカーがありましてですね。そこの設備と技術を拝借しております。
(中澤有美子)へー!
(安住紳一郎)結婚式の司会を数多くやっておりますと、思わぬところから助け舟が出てまいります。
(中澤有美子)(笑)。えっ、家庭の冷凍庫でできたんですか?
(安住紳一郎)あ、ですからこれは、あれですよ。その食品メーカーの冷凍庫をちょっとお借りして。
(中澤有美子)ええーっ!?
(安住紳一郎)しっかり、安全を持って落としておりますから。手前どものメーカーは。
(中澤有美子)メーカーですか(笑)。
(安住紳一郎)手前どものメーカーは。安全、衛生を第一に考えておりますから。
(中澤有美子)大掛かりですね!
(安住紳一郎)ええ。大掛かりです。それから、お金も大変かかっております。
(中澤有美子)そうですか!
(安住紳一郎)10万円単位でかかっております。
(中澤有美子)(笑)
(安住紳一郎)ちょっとあの、汗の話と思ってですね、ちょっとね、『ん!?』ってね、避けたいなっていう感じの方もいらっしゃるかと思いますけども。アカデミックですから。
(中澤有美子)そうなんですね。はい。
(安住紳一郎)それから、勘のよい方はお気づきかと思いますが、実験の続きをこのスタジオでいま、行おうとしております。
(中澤有美子)へー(笑)。
(安住紳一郎)人から塩は取り出せるのか?生命の、スペクタクル!葉緑素を持たない動物の逆襲がここから始まります!体内で栄養分を生成していく時代にもう、入っております。
(中澤有美子)そうなの?
(安住紳一郎)はい。この滅菌済みのプラスチックビーカーを湯につけ、液体状に戻します。私、いろいろ勉強いたしまして。物の本によりますと、海水などから塩を再結晶化、抽出する場合には、およそ300ミリリットルから500ミリリットルは最低限必要ということがわかってまいりました。
(中澤有美子)はい。
(安住紳一郎)先ほど、氷の層が三層とお伝えしましたが、月、火、水とがんばったんですが、お気づきのように、もうあれから1週間たっていますので、木曜にダウンしたということになっておりますね。はい。
(中澤有美子)あ、そうですかー。
(安住紳一郎)これ、抽出にですね、1日4時間ぐらいかかるんですね。
(中澤有美子)(笑)
(安住紳一郎)また、私もサラリーマンをやりながらのメーカー勤務ということになっておりますので。
(中澤有美子)(爆笑)
(安住紳一郎)深夜の作業がやはり辛いんですね。
(中澤有美子)4時間も!?抽出?
(安住紳一郎)それで、ええ。
(中澤有美子)浸かり続けるってことですよね。お風呂にね。
(安住紳一郎)お風呂に浸かりながら、額から出る汗をスポイトで集めるんですね。しかも、赤いゴムキャップのスポイトで。
(中澤有美子)そうなんですね(笑)。暇ですか?
(安住紳一郎)暇じゃないですよ。
(中澤有美子)そうですよね(笑)。
(安住紳一郎)ものすごく多忙ですよ。1日4時間くらいかかるんですよ。その作業、どうがんばっても、1日60ccが限界なんですよね。それで3日分で170から180ccぐらいのビーカーの目盛りになっておりますけども。でも、先ほど申しましたように、300㏄は最低ほしいラインなんですよね。ええ。なので、月、火、水あわせても180ということで、ちょっと実験に自信が持てない。ということで、急遽スクランブル発進的にですね、昨日の夜半から、今朝明け方、そうですね。先ほど、8時50分くらいまでですね、フレッシュなものを採取してまいりました。
(中澤有美子)(爆笑)。あ、あの、『情報7daysニュースキャスター』が終わられてから?
(安住紳一郎)はい。
(中澤有美子)あの、今朝までの間に?
(安住紳一郎)はい。
(中澤有美子)またがんばったんですか?
(安住紳一郎)はい。ちょっと、顔が白いでしょ?今日。
(中澤有美子)そうですね(笑)。なんか、脂の抜けた感じがありますよ(笑)。
(安住紳一郎)ちょっとね、本当、フラフラなんですよ。いや、結構ね、4時間、汗流し続けるって大変ですよ。口、乾いちゃってますしね。もう本当、ちょっとどうかしてるなと思ったんですけど、なんとかね、300㏄行きたいなと思ってですね。本当、8時くらいまでですけども。
(中澤有美子)すごい!
(安住紳一郎)そこで、こちらがフレッシュなものですね。
(中澤有美子)なんでそこに隠してるんですか(笑)。
(安住紳一郎)これが、イワキガラスの・・・これはまだ、冷凍してないんです。パイレックスのビーカーでございますけども。
(中澤有美子)ビーカーに。本物だ。
(安住紳一郎)で、本っ当に申し訳ない。がんばりにがんばったんだけど、やっぱりね、放送に間に合わないのもなんですから、40㏄ということで勘弁していただいて。
(中澤有美子)いや、すっごい!へー!
(安住紳一郎)合わせて、220㏄。もう限界。もう出ない。
(中澤有美子)へー!
(安住紳一郎)よく走った。コスモバルク。これを、熱していきます。今回はこちらに、電磁ヒーターをご用意いたしました。
(中澤有美子)うわ、すごい(笑)。なんでも出てきますね(笑)。いつの間に、そんな。
(安住紳一郎)スタジオでは直火を使えませんので、こちらの電磁ヒーターですね。こちらをセットいたしまして、その上に、金属の鍋を置きます。こちらでございますね。
(中澤有美子)(笑)
(安住紳一郎)人間の汗はだいたい、0.5%の塩分濃度と言われておりますけども。それから、海水は3.4%ということなんですが。まあ、濃度的にはずいぶん汗の塩分が少ないんだなという感じがいたしますけども。これが私の3日分ですね。はい。
(中澤有美子)あ、若干ポカリスエット的な白濁した感じが・・・
(安住紳一郎)若干ですね。本当に、ポカリスエットを10倍くらいに薄めたくらいの色ですね。はい。これ、本当に1滴1滴、命を削って集めたものですから。
(中澤有美子)いや、本当、惜しいですよ。しっかり・・・そうそう。もったいないからね(笑)。
(安住紳一郎)本当に、ミツバチがローヤルゼリーを集めたような感じで。本当に愛おしいっていうか、ものすごく大変だった。大変なのよ。もう冷凍庫の行き帰りとか、タクシー代かかっちゃって、かかっちゃって。
(中澤有美子)ああ、そうなんですね(笑)。その晩のうちに届けたんだ。
(安住紳一郎)ええ。フレッシュなものをですね、加えます。これで220㏄ということですね。
(中澤有美子)あ、結構な量ですね。この小鍋に結構、2、3センチたまりましたよ。
(安住紳一郎)そうですね。そして、直径だいたい20センチくらいの鉄鍋にですね、入れまして、これを熱していくということで。ここから、いよいよ抽出が始まるということになります。計算で行きますと、だいたい、0.5%の塩分濃度ですと、塩が1.1グラムほどは取れるんじゃないかな?ということなんですが。
(中澤有美子)あ、そんなに?
(安住紳一郎)ただ心配なのは、私の汗が0.5%の塩分濃度を保っているかどうか?ということなので。当然、塩分濃度が足りなければ、もっともっと少ない量。あるいは、抽出できないぐらいな量になってしまうということで。ちょっとぶっつけ本番なものですから、どうなるかわからないこのドキドキ感をみなさんと一緒に味わってもらいたいなと思って、4日間がんばりました。
(中澤有美子)(笑)。どうでしょうか?あっ、ちょっと・・・
(安住紳一郎)少し、そうですね。鍋の底がふつふつと気泡があがってまいりましたけれども。
(中澤有美子)IHのプレートです。
(安住紳一郎)さあ、ここからいよいよ、人類・・・あっ!あ、まだですね。気泡でしたね。ちょっと焦ってしまいましたが。
(中澤有美子)(笑)
(安住紳一郎)こんな早くは抽出されないですね。
(中澤有美子)湯気が出てきました。ええ。
(安住紳一郎)湯気が少し出てまいりました。
(中澤有美子)あ、ずいぶんふつふつしてきましたよ。
(安住紳一郎)そうですね。摂氏100度の水に溶けていられる塩の量は280グラムと言われているんですけども。塩分濃度が22%、どんどんどんどん濃くなって。水蒸気が出た分、22%を超えたあたりから、塩が抽出してくるという風に、物の本には書いてありました。このへんが、ちょっと見極めが微妙なんですけれども。また、塩はもともと、金属化合物なので、金属製の鍋に塩がつくとなかなか取れないということ、そういう事態も発生してまいりますので、ある程度の流動性のあるうちに取り出す。これがポイントになります。
(中澤有美子)ああ、そうなんですか?
(安住紳一郎)少し湿った状態でやはり、もう火からおろして。後はまあ、天日干しなり、ゆるやかな温風なりで乾かしていくというのが塩を抽出する上では大事という風に物の本には書いてありました。ただしそれは海水から塩を取り出す場合の手順ですね。
(中澤有美子)はあはあ。汗からというのはやはり、文献はないんですか?
(安住紳一郎)そうですね。汗からの文献っていうのはちょっと、なかったですね。
(中澤有美子)そうですかー。
(安住紳一郎)それから、これ、みなさんにね、先に言っておかなくてはいけないんですけども。汗っていうのは大変誤解を生むものでございまして。フレッシュなスウェットにおきましては、大変衛生的なものでございます。
(中澤有美子)そうですか(笑)。
(安住紳一郎)ただ、通常は体の分泌物と混ざり合うケースが大変多くて。そうした場合にはこう、雑菌などが発生し、いわゆる『汗臭い』という、そういうようなサイクルに入ってしまう。
(中澤有美子)なるほど、なるほど、なるほど。
(安住紳一郎)ただし、うちのメーカーの場合は、大変フレッシュな状態で、高度な技術をもって冷凍保存しております。
(中澤有美子)(笑)。アクみたいなのが出てきましたね。
(安住紳一郎)なんですか?アクですか?私には見えないんですけども。
(中澤有美子)そうですか(笑)。し、失礼しました。
(安住紳一郎)で、あの匂いの方も、さほど特に匂いはなくですね。
(中澤有美子)そうね(笑)。
(安住紳一郎)ちょっとありますけどね。ミネラル分ですから。ミネラル分ですから。
(中澤有美子)(笑)
(安住紳一郎)さらにあの、手前どものメーカーでは原材料の収集に関しましてですね・・・あ、ごめんなさい。本当にすいません。手前味噌なんですけども。なるべく同じ条件で行うことが、商品の質の向上につながると、手前どもは考えておりますので。厳しい生産管理を行って採取しております。先ほどから申し上げております通り、衛生面での管理はもちろんのことでございます。これは本当に、大変なお金をかけてやりました。
(中澤有美子)はい(笑)。
(安住紳一郎)8千円したシャーレを、今後なにに使えばいいのか?という事になりますね。ええ。なにか、アクセサリーケースにでもしようかな?と。でも、アクセサリーがないぞという、そういう感じになります。衛生面での管理はもちろんのことですが、浸かるお湯の温度。これはもう41度。
(中澤有美子)おおー、湯船の温度ね。
(安住紳一郎)湯船の温度ですね。それから、摂取する部分は顔および首。顔の場合はこれ、洗顔を2回しています。洗顔を2回してから、そして、まあ頭皮から流れ落ちる汗。スウェットっていうのも結構多いんですけども。この場合にはですね、ちょっとご希望に沿えない部分もありますので、これはタオルを鉢巻のように巻いて、入らないように。
(中澤有美子)ああ、そうなんですね。ブロックしたんですか。
(安住紳一郎)純粋な、もう完全なヴァージンな感じのですね、顔のスウェットを収集しておりますので。
(中澤有美子)エクストラヴァージンスウェットなんですね。
(安住紳一郎)エクストラヴァージンフェイススウェットっていうことになりますね。
(中澤有美子)フェイススウェット(笑)。
(安住紳一郎)さらにですね、ここが本当に当社の売りなんですけども。まあ、当初その、本を読みながらスウェットを収集したという経緯がございまして。お風呂の中で読む本にもこだわって、今回は作りました。
(中澤有美子)(爆笑)
(安住紳一郎)ちょっと一度、木べらで少し。水泡が・・・そうですね。意外に蒸発量が少ないですね。
(中澤有美子)そうですね。結構やっぱり、蒸発させがいがありますね。結構な量でしたから。
(安住紳一郎)そうですね。やはり、あれですね。軽く、動物性タンパク質も少し入っているんでしょうかね。なるほど、なるほど。あ、ごめんなさい。話が途中になってしまいまして。
(中澤有美子)いえ、どのあたりから、いま?
(安住紳一郎)やはりあの、読む本のジャンルによっても、興奮の度合いなどもございますから。ジャンルによって、スウェットに、品質に差異が出てしまっては困るということで、今回は歴史物限定としております。
(中澤有美子)ああ、そうなんですか。へー。
(安住紳一郎)しかも、上杉謙信、武田信玄ものに限定しております。これはもう本当にお目の高い消費者の方ならお気づきかと思いますけども。上杉謙信、武田信玄ものでございますね。1567年。武田信玄は領土を挟まれていた今川・北条両氏に『塩止め』なる作戦により苦しめられました。
(中澤有美子)ああ、そっかー。
(安住紳一郎)そうですね。西に今川、そして東に小田原北条ということで、真ん中にありました武田領。甲斐・信濃の国は内陸にありますので、海がないために塩が作れない。領民は塩飢えの状態になったわけですね。いわゆる、塩止めですね。そんな武田を見て、長年のライバルである越後の上杉謙信が武田領に義を重んじ、塩を送った。これが、俗にいう『敵に塩を送る』の成り立ちということになるわけでありますが。
(中澤有美子)ええ。
(安住紳一郎)そういう小説、あるいはムック本を読みましてですね、思いを馳せながら、生産者が大事に大事に抽出したものでございます。
(中澤有美子)ああー、なるほどー!
(安住紳一郎)500年前の武田の知将の中に、手前どものこの方法を思いつくものあれば、もしや、東海の覇権は武田勢のものとなっていたかもしれない。
(中澤有美子)(爆笑)
(安住紳一郎)そんな思いも込めて、生産者一同、丹念に、汗を流して作っております。
(中澤有美子)生産者一同って(笑)。1人でしょ?(笑)。
(安住紳一郎)1人ですよ(笑)。ベンチャーですから。
(中澤有美子)ベンチャーですからね。ええ。そうか、そうですね。その時代に、もしこの技術が上手く行っていたならば、歴史は変わっていたかもしれないと。
(安住紳一郎)そうですね。ただしあの、手前どももですね、こういう店頭販売は初めてなものですから。ちょっと、水分の蒸発量が思うように進んではおりませんので。1曲、お聞きいただきたいかなと思います。
(中澤有美子)はい(笑)。
(安住紳一郎)それでは、リスナーの方からいただきましたリクエスト曲を1曲、お聞きいただきたいと思います。BOOWYで『B.BLUE』、お聞きください。どうぞ。
(安住紳一郎)さて、お客様、手前どもの商品でございますけども、ようやく水蒸気が飛びましてですね。これで、はい。フライパンの底に残ったのが、これが『俺の塩』ということになりますね。
(中澤有美子)俺の塩(笑)。あ、これ火、もう消してもいいんじゃないでしょうか。
(安住紳一郎)火、止めてみましょうかね。
(中澤有美子)ねえ、もう完全に乾いて。塩ですね、これ!
(安住紳一郎)ええ。それから、衝撃的な事実がございます。ちょっと普段見ている塩の色と違います。これは・・・たぶん焦げたものですね。フライパンについている状態だと白い色なんですけども、ちょっとフライパンの下の方が焦げましてですね、焼き塩状態になっておりますね。これはあの、先ほども申し上げましたように、若干流動性のある状態で火を弱め、あるいは加熱での抽出方法を止めなくては行けなかったということでございますね。これは本当、手前どものミスだと思っております。
(中澤有美子)(笑)
(安住紳一郎)味には、一切変わりはありませんので。はい。で、ございますね。こちらが・・・
(中澤有美子)ええ。香ばしい香りですね。
(安住紳一郎)ああ、なるほど、なるほど。
(中澤有美子)あ、そこに出しちゃうんですか?
(安住紳一郎)ええ。ここで大丈夫です。ええ。ああ、そうですね。本当に、1グラムほどですね。
(中澤有美子)ええー、いっぱい取れましたねー。もっとあるんじゃないかな?この木べらにもまだついてますし。
(安住紳一郎)ええ、ええ。ではちょっと、失礼いたします。
(中澤有美子)あ、試食ですね。
(安住紳一郎)ええ。すいません。手前どものメーカー、これを生産しているんですけども。私、食べるの初めてでございまして。
(中澤有美子)(爆笑)
(安住紳一郎)すいません。(俺の塩を食べる)。うん・・・美味しい。
(中澤有美子)美味しい!?
(安住紳一郎)あの、食塩の角の立った塩っ辛さではなくて。本当になんか、あれですね。ミネラルっていうか、そういう感じのふくよかな味わいが広がりますね。
(中澤有美子)へー!
(安住紳一郎)手前味噌ではございますが。一応やはり、スウェットからでも精製できるんだなということがわかりましたね。
(中澤有美子)ええ!
(安住紳一郎)ただ、たぶん私の声色を聞いてお気づきかと思いますけども、さほどの興奮はありませんでした。
(中澤有美子)(爆笑)。意外と・・・落ち着いておいでですねえ。
(安住紳一郎)そうですね。あれ?なんで興奮しないんだろう?不思議ですね。
(中澤有美子)ふーん。
(安住紳一郎)ううん・・・人間っていうのは不思議ですね。
(中澤有美子)あんなにね、盛り上がって、思いつめて。
(安住紳一郎)あれれれ?おかしいな。うん・・・まあ、結論といたしましては、嫌いにならないでほしいなっていう感じですね(笑)。
(中澤有美子)やはりそこですか!(笑)。
(安住紳一郎)そうですね。
(中澤有美子)そうですねー。かなりのチャレンジングでしたもんね。
(安住紳一郎)おかしいなー。長くなりました。今日のメッセージテーマ、こちらです。
<書き起こしおわり>
http://miyearnzzlabo.com/archives/26187